12月20日(日) 晴れ

錦糸町の総武線快速がとまるホームで待ち合わせして、そのまま上野に行った
ゆうきくんと会うのは一ヶ月ぶりだった
電話もしてなかったから声なんて忘れたと思っていたけど、会ったらああゆうきくんの声だなと思った

途中、秋葉原で降りて、ゆきだるまのウアモウを買いに行って、それからアメ横を通って、ゆうきくんの買い物を向かいの飲み屋の軒下で立って待って、それからお昼はどうしようかなんて言われて、日高屋に入って、上野に向かって、国立科学博物館でぶらぶら展示見て、汚い溜池の周りを一周して、それから、それから、もういいか

いきなり返事を切ったLINEに対して「それだけ実習忙しいんだなぁって思ってた」って言われた時も、全然手を繋ぎたがらないし、繋いでも指を1gも預けないわたしに対して「もう付き合って3ヶ月経ったし、落ち着いたってことかな?」って言われた時も、後ろから黙って触られた時も、わたしはただただ早く帰りたいなぁと思ってた
21時の電車に乗れば門限に間に合うけど「17時過ぎには帰らせてほしい」とお願いした 「楓は国試の勉強で忙しいもんね」って言うきみの隣で、わたしは黙って息を止めて優先席の文字を読んでいた 

帰りに、渡したい物があるんだけどううんどうしよう…いつ渡そうかなぁなんて言うから、わたしもう帰るよ?どこかお店に入った方がいいの?と聞いて細長い喫茶店に入った  わたしはモンブラン、ゆうきくんはガトーショコラを食べながら、きみがバッグをソワソワ見てるからどうしたのと促すと、緑色の包みに赤いリボンの付いた小さな箱をくれた ピアスだった ハートモチーフの小さいシルバーのピアス キラキラした石が付いてた わたしは着けていたピアスを4つ外して、その2つをゆうきくんの目の前で着けて「ありがとう 大切にするね」と言った 店を出た後、きみはわたしの髪を勝手にかき上げて耳だけ写真に写した 「あ~ 楓のおかげで今日はすごい充実した日だったよ」って言ってた

寮に帰ってお風呂に入って寝た
すこし泣いた